1998

BE STRONG NOW/JAMES
IHA
/FROM LET IT COME DOWN
                   
(JAMES IHA)
 オルタネイティブ・ロックの代表的なバンド、というか、有名なバンドだった、スマッシング パンプキンズのギタリストだったジェイムス イハの唯一のソロ作品の一曲目を飾る素敵な曲。
 この人は、日系3世らしくて、沖縄に先祖がいたらしい。日本名を「井葉 吉伸」というらしい。スマッシング パンプキンズは、ヴォーカルのビリー コーガンのバンドだから、曲もこの人はあまり書かないし、重たいディストーションを効いたギターをぎゅぁ〜んと鳴らしていた日本人顔したギタリストという感じだった。
 そんな彼がどんな曲を書くのかもあまり想像できなかったが、ソフトで、アメリカの懐かしい音楽という感じなのである。何度聞いても飽きない。とても気が和む。歌は、とってもへただけど。このサウンドの中では、それが最大の魅力となっている。アコースティックギターがとても優しい。それに、他の楽器もとても気持ちがいい。
 このBE STRONG NOWは、よくMTVで流されたこともあり、有名な曲だ。優しいサウンドは、多くの共感を呼び、スマッシング パンプキンズのコンサートにこの曲でファンになった人たちが大挙押しかけ、ギャップにびっくりしたという逸話も持つ。
 あまり目立たないバンドのギタリストのアルバムという感じなのだが、見逃せない名盤、名曲である。
 今度、CHARAの新曲をこの人がプロデュースするそうだ。
(2001年6月27日)

RABBIT IN YOUR HEADLIGHT/U.N.K.L.E          FROM PSYENCE FICTION(THOM YORKE&J DAVIS

ある日のこと、MTVをみていたら、どっかで聞いたことがあるような声(レディオヘッドのトムヨーク)で、ピアノの静かな演奏の流れる中、一人の男がトンネルを通っているヴィデオがでていた。「何だ、この男、車がどんどんとおっている中を歩いて危ないじゃないか」と思ってみていると、思った通り車にどんとはねられた。そして、立ち上がって、何かをぶつぶつ言いながらまた歩いていく、思い詰めるように。また、車にはねられる。次々とはねられるのだが、やはり不死身の男は、また立ち上がり、またぶつぶつ言いながら歩いていく。合成とはわかっているのだが、はねられるシーンを立て続けに見せられると、ドキドキする。トムヨークの声が響き渡り、少しずつクライマックスに近づいていく。そして、この男が何かを悟ったように立ち止まり、両手を広げて後ろから来る車を待ちかまえると、ぶつかった車はその男の背中で粉々に砕け散るのである。
 不思議なビデオである。トムヨークの表現力も素晴らしい。残念なことに自分は、このU.N.K.L,Eということをぜんぜん知らない。イギリスのDJらしくて、いろんなミュージシャンとコラボレイトしているらしい。ダンスシーンの人なのだろう。今度のレイディオヘッドのKID Aもこの人たちの影響もあるのだろうか。
 とにかく、あまり知らない人たちなのだが、この曲は素晴らしいです。
(2000年12月7日)

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